終末のワルキューレ29話のネタバレを掲載。29話では、ジャックが意識を失いながらもヘラクレスに立ち向かっていく。そして、二人の闘いが決着を迎える。終末のワルキューレ29話のネタバレを読みたい方はこちらをどうぞ。
終末のワルキューレ29話のネタバレ
接近戦
誰からも愛されていない、愛を教わることもない・・・かわいそうな子どもだった。だからせめて神様くらいは・・・あの子を愛してあげて欲しいと思った。
ヘラクレスが「さぁ・・・俺を染めてみせろ」と笑うと、ジャック・ザ・リッパーは「フフ・・・」「えぇ・・・」「二人で最高の終幕に致しましょう」と告げた。
不屈の闘神と霧の殺人鬼・・・。死力を尽くす正義と悪の対決に、幕引きが近づいているのはもはや誰の目にも明らかだった。ヘラクレス前進・・・。それに対しジャック・ザ・リッパーも、この試合初めての・・・接近戦（インファイト）で応戦！
予想だにしない展開に、誰もが言葉を失う中、その凄まじい肉弾戦は神の片腕が無いことで・・・辛うじて均衡が保たれていた。それでも・・・終わりは確実に近づいていた。
アレスはヘラクレスの刺青の侵食具合を見て「もう時間がない・・・」「早く倒せ！！ヘラクレス！！」と叫ぶと、逃げ回るジャックの姿を見て「あの人間・・・逃げてばかりで時間稼ぎを・・・？」「どこまでも卑怯なやつだっ！！」と罵るが、ロキは「いや・・・あの出血量・・・ジャック君の残り時間もあとわずかだよ」と指摘し、「時間稼ぎをしたいだけなら接近戦は避けるはず・・・」「そうだろ？」「一体何を狙っているんだい、君は？」とジャック・ザ・リッパーに狙いがあることを察していた。
ジャック・ザ・リッパーは「まだ・・・まだ・・・まだ・・・・・・」「角度・・・タイミング・・・ともに良し！」「巨体の・・・死角！！」と仕込んでいた暗器を繰り出すが、ヘラクレスは躱してカウンターを叩き込む。
ロキが「あれは・・・腹に刺さってた鉄柵か・・・隠し持っていたとはね・・・」「けど・・・残念だったね・・・」と地に倒れたジャック・ザ・リッパーを見てつぶやく。
観客たちが「これで・・・終わりか・・・」「所詮ただの殺人鬼だ・・・」「ああこんなもんだろうよ・・・」「人類の希望なんて・・・はなから託せる奴じゃなかったんだよ・・・」と言っていると、かつてジャックのいた売春宿にいたアンが「フンッ、だったら自分も神様に立ち向かってみろっての」「あの子は独りで・・・それをやってるんだよ」とジャックを擁護していく。
が、ジャック・ザ・リッパーは「ロンドン橋・・・落ちた・・・」「落ちた・・・落ちた・・・」「ロンドン橋・・・落ちた・・・」「私の・・・愛しい人・・・」と歌いながら立ち上がった。
観客たちはジャックの様子を見てすでに意識がないことに気づく。
ヘラクレスはそのジャックの姿を見て「強いな・・・」と告げた。
いついかなる時も人間を愛している
ジャック・ザ・リッパーは幸せな子供時代を過ごす妄想を見ていた。
ジャック・ザ・リッパーは鉄柵でヘラクレスを狙うが、攻撃は当たらずヘラクレスの拳が顔面に命中する。
ヘラクレスが「お前は・・・良くやった・・・」「もう・・・苦しむな」「逝け」と手刀を構えると、ジャック・ザ・リッパーは倒れる直前に踏みとどまり、両手でヘラクレスを貫こうとする。
ジャックの両手はヘラクレスの体を貫いており、「『Dear God』・・・」「この技の名です・・・」「あなたに捧げます」と告げた。
アレスが「なぜだ・・・・なぜ人間ごときの手刀が神を貫いている・・・？」と驚いていると、攻撃を受けたヘラクレスは「ぐ・・・ッ・・・『血』か」「傷をかばっているように思っていたが・・・あれは・・・手袋に血をまとわせ・・・そして、その自らの『血』を・・・神器化した・・・のか・・・」「最後まで・・・大したやつだ・・・」「どうだオレの心は・・・変わったか・・・？」と尋ね、ジャック・ザ・リッパーは「いえ・・・私の・・・負けです・・・」とヘラクレスの美しい愛情を見ていた。
ヘラクレスが「オレは・・・何も変わらん・・・」「忘れるな、オレは・・・いついかなる時も人間を・・・愛している」と抱き締めると、ジャック・ザ・リッパーは「あぁ神よ・・・なんと強情な御方だ・・・」と笑う。
ヘラクレスが「いい闘いだったよ・・・」「怒鳴ってしまって・・・悪かったな・・・」「ブリュンヒルデ・・・見ていたか・・・？」「あとは任せたぞ・・・」「この愚かしくも愛しい人類を・・・救ってくれ」と消滅し、ジャック・ザ・リッパーは「私の感情はいま・・・何色なんでしょうね・・・」とつぶやき、闘いに勝利していった。
