終末のワルキューレ

【終末のワルキューレ】25話のネタバレ|ジャック・ザ・リッパーの過去が明らかに

終末のワルキューレ25話のネタバレを掲載。25話では、ジャック・ザ・リッパーの過去が明らかになる。ヘラクレスのパワーに追い詰められるジャックだが、投げつけた時計盤によってヘラクレスの腕が切断される!?終末のワルキューレ25話のネタバレを読みたい方はこちらをどうぞ。

終末のワルキューレ25話のネタバレ

ボクは世界で一番幸せだよ

ヘラクレスが「何を言っている・・・?」とジャックの言葉を理解しかねていると、ジャック・ザ・リッパーは恍惚な表情を浮かべ「ああ・・・早く見てみたい・・・」「貴神が逝く瞬間は・・・どんな色に染まるんでしょうね?」「ゾクゾクします」と踊り出す。

ジャック・ザ・リッパーは「London bridge is broken down」「ロンドン橋落ちた」「落ちた落ちた」と歌を口ずさみ始め、自身の半生を振り返り始めた。

19世紀末ロンドン。身なりの良い子供が「ロンドン橋落ちた、落ちた」「ねぇ、今日のディナーは何?」と親に尋ねると、その子の父親は「何が食べたいんだい?お前が決めていいぞ」と返し、子供は「やったぁ!」「それじゃあ、ぶ厚いローストビーフ!!」「ぼくいっぱいおかわりするよ!!」と喜んでいた。

華やかな町の裏側は、ロンドンであってロンドンではない・・・。裏路地で少年がゴミ箱にの中から残飯のパンを見つけて手に取るが、店主が現れて腹に蹴りを入れられる。

店主が「またおまえか〜」「このゴミ箱は俺の店のゴミ箱なんだよ」「残飯だろうが野菜くずだろうが欲しけりゃ金を払えって」「でなけりゃ二度と来るなと言っただろ。このドブネズミが!!」と少年を踏みつけると、少年は咳き込みながら「ご・・・ごめんなさい・・・!!」「もう来ませんから今回だけ・・・今回だけは見逃して下さい・・・」「お願いします・・・」と幼少期のジャック・ザ・リッパーは店主に上目遣いで頼み込んだ。

糞尿と饐えた汚物の匂いが立ち込める裏路地で漁る日雇い労働者の残飯が少年の糧であった。少年は店主の嫌悪、憤怒、嘲笑、侮蔑の感情を感じ取っていた。

少年が足にすがりつきながら「に・・・二度としませんからどうか・・・」「許して下さい・・・!!」「この通りです」と懇願すると、店主は鼻で笑い、少年は「この色は・・・『優越』・・・」と店主の感情の変化を感知し、店主は「ふぅ・・・もうわかったから離せ・・・」「さっさと消えろ、もう来るなよ」と無事に逃げることができた。

あまりに過酷な環境を生き抜くためであろう。いつの頃からか・・・少年の右目は人の感情を色として見ることができた。少年は「今日は大漁だ・・・」「母さん喜ぶぞ」とパンを抱えて自宅である売春宿に戻る。すると部屋から男が出て行き、「ま・・・待って下さい」「これじゃ約束と・・・」という女性の声が聞こえると、男は「それでも高くつけてやったくらいだ」「身の程を知れ、年増の売春婦が」と言い捨て部屋を後にしていった。

部屋に入ったジャックは「母さん・・・?」と母メアリーの頬が赤く腫れていること気づき、「母さん、ぶたれたの?痛くない?」と駆け寄っていく。

メアリーが「大丈夫、こんなの何でもないわよ」と笑い、ジャックの怪我を見て「大変・・・あなたこそ怪我してるじゃない!」と言うと、ジャックは「これくらいボクだって平気だよ」と強がるが、メアリーは「だめよ!!悪化して何かあったらどうするの・・・!!」と自分の着ていた服を破ってジャックの腕に巻き、「さっきのお金で傷薬も買えそうだわ・・・よかった・・・」と優しい言葉をかけた。

ジャックが「母さん・・・ありがとう」と感謝を述べると、メアリーは「あなただけ・・・あなただけが私の希望よ・・・」とジャックの肩に手をかけ、ジャックは「母さん・・・キレイだ・・・」「母さんはロンドンで・・・ううん、世界で一番キレイだよ・・・」と感じていた。

少年は母の感情を見るのが、何よりも好きだった。

ある日ジャックは売春宿の階段に腰掛けシェイクスピアのソネット集を読んでいると、売春婦が「また読書かい?あんたも好きだね」と酒を飲みながら声をかけてきて、ジャックは「アン、お酒の飲み過ぎは身体に悪いよ」と返す。

アンは「お〜おお、賢いことで」「じゃあ、どれだけ悪くなるか確認してやるよ」「ママはお取り込み中かい・・・?」「ちぇッ、あんなババアのどこがいいんだか」「物好きな男もいるもんだ・・・」「こんな所に産まれちまって災難だね・・・あんたもさ・・・」「まったく・・・なんであの女は・・・あんただけ産んじまったのかねぇ・・・?」としみじみと語りかけた。少年の母は・・・客との子を5回宿し、すべて堕胎・・・。だが・・・6番目に身ごもった少年だけはなぜか産み自らの手で育てた。

アンが「本当に・・・可哀想な子だよ・・・」とぼやくと、ジャックは「可哀想?どうして?」と返す。アンが「どうしてって・・・ここが世界のドン底だとは思わない?」と言うと、ジャックは「アン・・・ボクは世界で一番幸せだよ」と屈託のない笑顔で返していった。

母に選ばれた・・・母に愛されている・・・それだけが少年の誇りであり拠り所だった。そんなある日のこと・・・。



愛しい人

いつものように残飯から食料を調達したジャックが「今日は大きいチーズも手に入ったし母さん喜ぶぞ」と小走りでメアリーの部屋に向かうと、部屋の中から悲鳴が聞こえ母親が泣き叫んでいた。

ジャックが「どうしたの?」と聞くと、アンは「昔入れ込んでた男が結婚したんだとさ」と舞台のチラシを見せ、ジャックは「え?これ・・・今大人気の舞台のチラシ?」と気づく。

メアリーが「売れない劇作家が輝かしい成功と共に美しい貴族の娘も手に入れた・・・」と書かれた新聞を見て泣き叫んでいると、アンは「急に泣き出したから何事かと思ったらさ」と言い、メアリーは「約束したのに・・・作家として成功したら迎えに来るって・・・」「必ず迎えに来るって・・・約束してくれたのに・・・」と涙ながらに口にし、アンは「そんなの・・・売春宿じゃ常套句だろ?」「13年だかの約束なんて・・・信じてる方がバカなんだよ」と現実を突きつけ部屋から出ていった。

少し落ち着いたメアリーにジャックが「母さん、お水だよ」とコップを差し出すが、メアリーは放心状態だった。

ジャックが「母さん大丈夫だよ・・・ボクがついているから・・・」と伝えるが、、メアリーは「触るなぁあああっ!!!!」とこれまでにないくらいの鬼の形相で叫んだ。

ジャックが「心配ないよ!!ボクが母さんを守るから」「だから二人で・・・」と笑顔で伝えると、メアリーは立ち上がり頭を抱え「うるさいうるさいうるさい」「ちくしょう・・・あんたなんか産まなきゃよかった!!」「あの人がいなきゃあんたのいる意味なんかないんだよ」「他のと同じだ、腹ん中にいる時に針金で刺し殺しちまえば良かったよ!!」と叫んだ。少年は全てを理解した。母の愛情だと思っていた『色』は・・・自分に向けられたものではなかった。希望は母だけのものだった。少年は・・・男と自分をつなぐ道具に過ぎなかった。

母の感情を見たジャックは「ああ・・・これ・・・いつもの『色』だ・・・」「あの色だ、あの色だ・・・あの色だ・・・」「だめだよ・・・母さん・・・そんな濁った色は・・・だめだよ・・・」と過去自分に向けられた黒い感情を見てしまう。

ジャックは「母さん・・・大丈夫だよ・・・ボクが・・・」「ボクが・・・哀しみから解放してあげる」とメアリーの首に手をかけ狂気の表情を見せる。

ジャックは「この色はなんだろう・・・?」「これは・・・『恐怖』?」「他の感情を押しのけてそれが全身を支配してゆく・・・」と感じていた。人生で初めて知る感情に染まってゆく母を見て少年は思った、なんて美しい色なんだ・・・。メアリーが「なにしやがる・・・ッ」「この・・・ッ」と逆上すると、直後ジャックはメアリーの首にナイフを突き立て殺害していった。

ジャックは血塗れになって動かなくなったメアリーに「ああ・・・母さん・・すごいよ・・・」「すごくキレイだよ・・・」「うん・・・うん・・・うん・・・母さんボクもだよ・・・」「愛してるよ・・・」と語りかけた。

その夜。ジャックが「あなたが『ジャック』・・・?」「『ジャック・スミス』さん?」とナイフを持って屋敷に上がり込んでいた。

ジャック・スミスが「そ・・・そうか、き・・・きみはボクのファンか!?」「あはは・・・驚いたなぁ〜〜〜」「それとも金が欲しいのか!?」「とにかく落ち着きたまえ」「金ならいくらでも・・・だから命だけは・・・」とジャックの姿を見て怯えていると、ジャックは「”運命とはもっともふさわしい場所へとあなたを運ぶのだ”」と良い笑顔を見せる。

ジャック・スミスが「は?」と何のことかわからずにいると、ジャックは「あれ・・・わかりませんか?」「シェイクスピアですよ・・・」「あなたが置いてあった本に書いてありましたよ・・・お父さん」と言い放ち、ジャック・スミスが子供の正体に気づいた瞬間首をナイフで切りつけられ絶命してしまった。

少年は父だったかもしれない男を殺すと・・・ロンドンの雑踏へ消えた・・・。19世紀末産業革命は世界最大の300万都市にまばゆい光をもたらすと同時に漆黒の闇を生んだのだ。

ジャック・ザ・リッパーがナイフを見て「私の・・・愛しい人よ・・・」「生きてる間・・・人の心には様々な感情が入り乱れます」「ですが・・・死の瞬間、恐怖に支配されるときだけ・・100%混じりっけなしの感情に染まる」「実に・・・実に美しいものですよ」と告げると、ヘラクレスは「あいにくだがオレが死んでも・・・恐怖の色とやらには染まってやれん・・・」「オレが恐れるのはただひとつ、正義を失うときだけだからだ!!」と宣言しジャックに向かっていった。

ヘイムダルが「ジャック飛び道具で再び距離を取る戦法だがーーーッ」「あっという間に追い詰められた!!」と実況すると、鐘が鳴り出しヘラクレスは「これはお前の弔鐘だ・・・」と告げる。

ジャック・ザ・リッパーはワイヤーを飛ばしてビッグベンに登るもワイヤーが切れてしまい、手でよじ登って逃げていく。

ヘラクレスは「ふう・・・無駄だ」と棍棒でビッグベンを殴りつけ時計塔が倒れていった。

倒壊していく中ジャック・ザ・リッパーがビッグベンの時計盤にぶら下がって難を逃れていると、ヘラクレスは「これで・・・終わりだ」と第七の御業 怒れる奔牛の蹄(クレタの牡牛)を繰り出す。

ヘイムダルが「ヘラクレスが構えた!!」「そして、棍棒がまた姿を変えつつあるぞ!!」「今度は何が出るのか!ジャック・ザ・リッパー万事休す!!」と実況をすると、ジャック・ザ・リッパーは時計盤をヘラクレスに投げつける。

ヘイムダルは「あぁっと!!ジャック・ザ・リッパーやけくその攻撃!!」「もはや武器ですらねぇーーー!!」と実況すると、ヘラクレスは「無駄なことを・・・何度言ってもわからんのか・・・」と腕でガードするが、ヘラクレスの腕は時計盤によって切断された。

ジャック・ザ・リッパーは「そう、何度も聞きました」「で・・・お味はいかが?愛しい人(My fair lady)」と笑ってみせた。

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