終末のワルキューレ

【終末のワルキューレ】16話のネタバレ|佐々木小次郎の過去が明らかに

終末のワルキューレ16話のネタバレを掲載。16話では、佐々木小次郎が史上最強の敗者たるゆえんが明かされていく。そして、代名詞とも言える燕返しをポセイドンに繰り出していった。終末のワルキューレ16話のネタバレを読みたい方はこちらをどうぞ。

終末のワルキューレ16話のネタバレ

敗け続ける旅

佐々木小次郎はその生涯においてただの一度も勝利したことがなかった。戦国末期、越前国一乗谷城下にて、とある道場で打ち合いをしていた富田景勝は門人を打倒して「きさまらぁ、近頃たるんどるぞ!!」「いいか?戦場では一瞬の気の緩みが命取りに・・・」と豪語していた。

天下に名を轟かす剣豪富田勢源の道場で、その少年はお荷物と称されていた。

修練の時間に遅れてやってきた小次郎が「ああ、景勝殿おはようございます」とあくびをしながら入っていくと、景勝は「また遅刻か、きさま」「大した度胸だな〜」と嫌味を言いながら近づいていく。小次郎が「いやぁ、それほどでも」と照れると、景勝は「褒めておらぬわッ!!」「その腐った根性叩き直してくれる!!」と木刀を渡し、激しい打ち合いが続く。

景勝の打ち込みにより小次郎の剣は飛ばされてしまうと、小次郎は「参りました」と笑顔で降参する。

景勝が小次郎の肩を掴み「き・・・ッ貴様、それでも武士か!?」「刀を失えば拳で殴れ!!拳を失えば歯で喰いかかれ!!」「最後の最後まで足掻かんか!!」と武士としての心構えを説くが、そこに勢源の弟、景政が入ってきて「よせよせ景勝、言うても無駄じゃ」と伝える。

景政が「兄上、小次郎に剣才はない、これ以上道場に置いても無駄じゃぞ」と言うと、道場主の富田流開祖”小太刀無双”の異名を持つ富田勢源も「小次郎・・・おぬし、なぜすぐ勝負を諦める?」と問い、小次郎は「いやあ、景勝殿には100回戦っても勝てませぬ」「それなのにいま全力で戦って怪我でもしたら小次郎の損でございます故」と答えていった。

景政が「はッ、損じゃと!?」「どうやら商才はたっぷりおありのようじゃ」と皮肉を言うと、小次郎は「いやいや、それほどでも〜」と照れたのを見て、景勝と景政は声を揃えて「褒めておらぬわ!!」とツッコんだ。勢源も「・・・果たしてそちに足りぬのは剣才なのかのう・・・小次郎」と問うと、小次郎は頭を抱えて「いやあ、面目ございません」と返した。だが、道場の高弟たちや師範代さえもが見誤っていた、佐々木小次郎という剣士の本質を。

道場を出た小次郎は木にぶら下がり「さて、どうやって勝つかな」「吾が景勝殿に勝つにはまず腕力を鍛えるべきであろうな・・・」「いや・・・体格差を考えて足さばきの方がもっと大事か・・・」「剣の基本はやはり下半身・・・」と思案していた時、駆ける野ウサギを見つける。

小次郎は「ええのうえのう!!」「これじゃ、この躍動感じゃ」「こら、待て待て!!」とウサギの後を追っていった。小次郎は道場ではなく自然の中に師を求めた。

追いかける内うさぎともども崖から転落してしまった後、「道場のアワやヒエだけでは・・・まだ足りぬ」「獣肉も喰らって身体を作る・・・」「これも吾の修行也!!」と崖をよじ登っていった。

その後、動物たちが獲物を捕食するシーンを観察し、「野の獣に戦の呼吸を学ぶ・・・」「これも吾の修行也!!」と目を輝かせていた。

敗北する度・・・勝利の術を追求し独り学び続ける。それこそが小次郎の才であった。

自然の中で修行した小次郎が久しぶりに道場に戻り景勝が「小次郎・・・!!きさま半年も道場へ顔を見せず何をーーー!!」とキレるが、小次郎の明らかにこれまでと異なる肉体を見て全員が驚いた。

景勝が「こ・・・こいつ、まるで別人のような体躯、いったいどこで何をやっていたのだ!?」「面白い・・・!!」「・・・小次郎、オレと立ち会え・・・」と勝負を提案するが、小次郎は「・・・あなたは確かに強かった・・・」「超えるのに頭の中で146回の立会が必要でした」「なので・・・あなたとはもう結構です」と丁重に断った。

それを聞いた景勝が「あ・・・?・・・もう結構だと・・・?超えただと・・・?」「舐めるなぁ!!」と剣を振りかぶった瞬間、小次郎に斬り裂かれる未来が見えた。

小次郎が「やめときましょう、景勝殿」と伝えると、景勝は「・・・ま、参りました」と床に頭を付ける。

するとこそこに「・・・うむ、小次郎・・・そちは・・・」と勢源が現れ、小次郎が「おお!勢源先生」「今日は先生にお願いがあって伺いました」「久々に一手ご指南お願い致します!!」と頭を下げると、勢源は剣を構え「よかろう、参れ」と凄まじい闘気を放っていった。

その後、また小次郎はふっつりと道場に姿を見せなくなった。数年後・・・。山の中の小部屋の外で薪を割っていた小次郎の元を勢源が訪れる。

勢源が「お主が顔を見せに来てくれぬので気になってな、会いに来てしもうたわい」と言うと、小次郎は「かようなむさ苦しきところへ恐縮です」「ささ中へ、何もありませんがせめて茶など」と中へ案内した。この時小次郎を訪ねた勢源は眼病により既に光を失っていた。だが・・・盲いた勢源の目は一瞬にして看破した。

勢源が「ワシの見えぬ目にもハッキリと見えるぞ」「小次郎・・・そちの凄まじき修練の日々が!!」と壁の傷に気づき、小次郎は「いやあ、みなさんを超えるのには4年と6ヶ月もかかってしまいました・・・」と告げた。

勢源は「誰に見せるためでもなく誰と競うでもなく、ただ己を強くするためによくぞひとりでここまで・・・」「おお小次郎よ・・・」「そちは・・・すでに勢源も超えたか・・・」としみじみと感じていた。

小次郎の強さを知った勢源が「小次郎、朝倉家の指南役に推挙致そう・・・」「一国一城の主も夢ではないぞ?」と話し出すが、小次郎は「先生・・・せっかくですが吾はそろそろ越前を出ることに致します」「この地にはもう楽しいことがありませぬゆえ・・・」とオファーを断った。勢源が「ど・・・どこへ行くつもりじゃ?」と尋ねると、小次郎は「さて・・・ただ敗け続ける旅に出ようと思います」と笑顔で伝えていった。

富田勢源の道場を出て以降・・・小次郎の足跡は杏として知れず、確かな史料はほとんど残っていない。ただひとつ言えるのは・・・その後も佐々木小次郎は敗けに敗け続けたという事のみである。

一刀流開祖の伊藤一刀斎景久に小次郎が敗れる。

今度は柳生新陰流の柳生石舟斎宗巌に敗北。

新陰流開祖”剣聖”と謳われる上泉伊勢守信綱にも敗れた。

小次郎は「参りました」「はは・・・さすが剣聖、手も足も出なかった・・・」と言いながらも嬉しそうだった。水に飢える乾いた大地のごとく、小次郎は己が到底及ばぬ相手を求め、敗け続けた。

なぜ歴史上巌流島まで佐々木小次郎が無名のままであったのか、それは佐々木小次郎が敗け続けたまま最強を目指したからに他ならない!!そして、史上最強の敗者は誕生した。





燕返し

小次郎が「死にたくねぇなあ・・・」「しかし・・・今回ばかりは「参りました」は通らんだろうな」「一手、ご指南願う」と立ち上がる。

小次郎が「さて、ゆくしかないぞ小次郎・・・」「ここで・・・逃げるわけにはいくまい・・・」「吾を強くしてくれた先生達に・・・吾の血肉となってくれた森羅万象に申し訳が立たぬ!!」「参る」と刀を構えていく。

佐々木小次郎が初手に繰り出せし技は、三尺余の長刀備前長船通称”物干し竿”を上段から全身全霊で振り下ろす渾身の一撃!だが、通常の1.5倍は重い”物干し竿”は下方へと加速する慣性の法則により剣の急停止はほぼ不可能。

だが、佐々木小次郎の重ねた敗北が絶技を生み出した。それはとすなわち・・・時速200kmに達する岩燕が身を翻すがごとく、神速の一撃、燕返し!

小次郎の剣がポセイドンの前髪を切り落としたのを見てアレスが「あの人間・・・速い!!」「ポセイドン様が突きを出し遅れた!?」と驚くと、ヘルメスも「へえ、驚いたな・・・あのポセイドン様が・・・人間と目を合わせるなんて」と感心していた。

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