蜘蛛ですが、なにか？9話のネタバレを掲載。9話では、地龍の脅威が去った女子高生はなんとか再起を図るため、再び巣を作ることを決める。そして、フィンジゴアットを狩る作戦を着々と練っていた。蜘蛛ですが、なにか？9話のネタバレを読みたい方はこちらをどうぞ。
蜘蛛ですが、なにか？9話のネタバレ
それは悠然とそこにいた。大地を踏みしめる四肢、長く伸びた尾・・・威風堂々たる龍の姿。
地龍の姿を見て女子高生は「アレから見たら私はただの餌・・・「獲物」ですらない隔絶した存在」「レベルが高いとかそんなことは些細な問題だ」「絶対に勝ち目がない・・・そもそも勝敗とかそんな次元の相手じゃない！！」と考えていると、「熟練度が一定に達しました。スキル〈隠密LV1〉が〈隠密LV2〉になりました。」と告げられ、地龍は蜘蛛に目をやるも歩いてその場を後にしていった。
女子高生は「あ〜〜〜、助かった！！」「死にそうな目には何度もあってきた」「・・・でも、ここまでやばいと思ったのは初めてだ」「ダメだ、あんなのが徘徊してるなんて・・・このエリアは何としても早急に脱出しないと！」「さて・・・」「私が落ちてきた縦穴の底、どのぐらい落ちたのか高さはよく判らない」「穴の上空には蜂の大群」「次のエリアに戻るにはあれを突破しなきゃならない、しかも崖を登りながら・・・」「はい、無理。」と心が折れてしまっていた。
「壁に張りついた状態じゃ素早く動けないし糸も狙いが定まらない」「私の長所が完全に封じられるフィールドだ」「対して蜂どもは空中を縦横無尽・・・」「蜂どもに勝ち目がないからといって・・・あんな化物がいるこの周辺を探索するのは自殺行為だ」「アレが去ったのと別方向の・・・いくつかある別の通路を進んでみるか？」「いや、それもまずいわ、この重傷で運悪く何かに不意を突かれたら即死する」「やばい、これは詰んだかも」「・・・何が悪かったのか？」「どうすれば生き残れるのか？」「死にたくない」「だから・・・考える・」と思考を巡らせていく。
「たっぷり時間を置いて過剰なほど警戒してもまだ安心できない」「できないけど・・・行動しない事には始まらない」と鑑定のスキルで安全を確保しながら仕留めたフィンジゴアットの元に向かい捕食し始める。
「ようやく蜂を回収、毒牙でトドメを刺す」「毒持ちにも問題なく毒が効く・・・」「私の毒牙と毒耐性の性能は相当高いんじゃないだろうか？」「基本ステータスは確かに低いけど、スキルのおかげで私はそれなりに戦えると自負している」「今でこそ徘徊して奇襲中心に立ち回ってるが・・・私本来のスタイルは巣を張っての籠城戦だ」「簡易ホームですら蛇を倒せた」「本気で防御に徹すればまず突破できる魔物はいない・・・はずだった」「その防御を鼻歌まじりで突破してくる力がある・・・」「マイマザーに続くどう転んでも勝ち目のない魔物」「しかも一匹だけとは限らない」「怖い、今までで一番・・・”死”が身近にある」「そういう感情はどこかに置いて来ちゃったんだと思ってた」「この状況になってみて判った」「今までの危険なんて恐怖を感じるまでもないレベルだったんだ・・・」と考え、「後悔はここまで」「まずはこの岩を中心に巣を作ろう」「地龍には役に立たないだろうし、目立つ拠点を作るのは得策じゃないけど他に手がない」「さすがに気付かれたか・・・」「慎重にいこう慎重に・・・」「HPは6しかない、一発でも食らえば即死確定」「持久戦だ、弱ったやつを一匹ずつ狙ってレベルアップを目指す」と今後の戦略を練った。
二日目。「HPは減ってないけど回復もしてない」「スキルの「HP自動回復」取っておけばよかったなぁ・・・」と後悔していると、「熟練度が一定に達しました。〈苦痛耐性LV6〉が〈苦痛耐性LV7〉になりました。」と告げられる。「でもこれ、「苦痛を和らげる」スキルかと思ったら「痛いのを我慢して動ける」だけなんだよね・・・」「・・・まあ、ひっきりなしに来る合間の巣作りだから作業効率が落ちないのはありがたいかな」「糸を出すにも何をするにもスタミナが必要だ」「貴重な蜂は少しずつ食べよう」「蜂を観察してみて判ったこと」「こっちの巣には近付くけど襲っては来ない」「危険だと判ってるのかな・・・頭は良さそうだ」「奴らは大体五〜六匹の隊を形成し、隊ごとに”リーダー”がいる」と蜂の先頭にいる上位種〈ハイフィンジゴアット〉を確認した。
「たぶん普通の蜂の上位種、ステータスもヒラの蜂よりも高そうだ」「蜂の舞台は一塊になって縦穴の底の通路に入り・・・獲物をしとめてまた縦穴の上に持ち帰っていく」「隊を狙うのはリスクが高い」「狙うのは・・・あれだ！！」「群をはぐれたはぐれ蜂」「巣の態勢が整ったら・・・あいつを狩る！！」と生きるための策を弄していた。
